MENU
みのり動物病院 > 症例紹介 > 脳脊髄 > 犬(マボちゃん)の糖尿病、クッシング症候群疑い、壊死性脳炎の漢方治療

ブログ

犬(マボちゃん)の糖尿病、クッシング症候群疑い、壊死性脳炎の漢方治療

2021.09.01

犬 チワワ 9才 男の子

マボちゃんは、3才と7才の時にワクチン接種後に壊死性脳炎を発症し余儀なくステロイドを長く服用終了後に、糖尿病を発症しました。さらに、高めの肝臓数値、高脂血症、クッシング症候群疑いが認められ、インシュリン注射をしても血糖値が安定しませんでした。クッシング症候群のホルモン治療を避けてインシュリン注射を卒業したい目的と、MRIで残っている脳炎の病変も心配されて、当院の漢方治療に来院されました。

幼少時からの症状(肥満、暑がり、目の充血、春先の鼻水とくしゃみ、濃黄尿)、糖尿病、クッシング症候群、高脂血症、肝臓障害は、東洋医学的には同じ病態のため、水と熱の代謝を回復し元気と潤いをつけて血流と乾燥状態を改善しました。多くの症状や病気があっても根本的な病因(体質)は1つのことが多く、2~3種類の漢方方剤で全ての症状がほぼ同時に改善することはよくあります。

漢方服用2週間で正常な薄黄尿になり目の充血はなくなりました。3週間で鼻水がわずかになり脳炎以降しにくくなった目のまばたきができるようになりました。2ヶ月後には真夏でも暑がりがましになり、3ヶ月後にはくしゃみがなくなり目やにも減りました。症状が改善すると共に、舌と脈も正常化し、血糖値も安定するようになりインシュリンも4から3目盛りに減らすことになりました。

現在も高めの肝臓数値と高脂血症はありますが、糖尿病やクッシング症候群が悪化しないように、また脳炎発症予防に、かかりつけ医と連携しながら、漢方治療とインシュリンで体調を安定していけたらと考えています。

 

*糖尿病の漢方治療について

糖尿病は消渇という病名で数千年前から漢方治療されています。

漢方治療では、血糖の変動は緩やかなため低血糖になりにくい、血液の粘りによる合併症を血流改善で予防、マボちゃんのようにクッシング症候群やステロイド投薬などでインシュリンの効果が落ちる場合でも有効、インシュリンとはアプローチ法が異なるので併用可能なため、糖尿病でも有益な治療法かと考えています。

 

当院について

みのり動物病院

〒582-0019
大阪府柏原市平野1-12-15
ハイマートまつもと1F
tel/fax:072-972-2100
月火木金 9:00-12:00 / 16:00-19:30
9:00-17:00
9:00-12:00
休診日 水曜・日曜
ページトップへ