2020.08.29
猫 雑種 8才~現在10才 女の子
銀ちゃんは、口の中が広範囲に腫れてただれて出血する重度の歯肉口内炎で来院されました。
抜歯手術を含めて様々な西洋治療を尽くしても、ご飯を食べる時にギャーと鳴く口内炎が1年6ヶ月続き、飼主様も心安まることがない様子でした。ステロイド剤で痛みが軽くなるが症状が悪化するので減薬できず、副作用で毛が薄くなっていました。
当院では、目周囲のアレルギーと口内炎の悪化が同時に出ること、神経質な性格をポイントに漢方治療をしました。
飼主様の投薬の工夫の努力もあり(下記)、ステロイド減量中は口内炎を多少ぶり返しながらも約4ヶ月で口内炎は完治し、さらに6ヶ月後にステロイドを終了しました。
口内炎は現在まで1年6ヶ月間再発せず、目周囲のアレルギーや薄毛も軽減し、硬いご飯もおいしく食べて体重も増え、飼主様の暗かった家の雰囲気も明るくなったとおっしゃられてました。
猫の歯肉口内炎は口以外の様々な臓器が関連する病気と捉える漢方治療により、当院では全ての猫で軽減~完治に至っています。以前にブログ公開した「難治性歯肉口内炎の漢方治療」の猫も現在18才になり完治してから3年以上になりますが再発していません。